ソロプレナーラボ | 学んで実践するアプリ・サービス開発のラジオ

← ソロプレナーラボ | 学んで実践するアプリ・サービス開発のラジオ11 aug · 21 min

あなたのプロダクトは失敗していない、市場が失敗している|SavvyCal 3人チームの市場選び

あなたのプロダクトは失敗していない、市場が失敗している|SavvyCal 3人チームの市場選び11 aug21 min

<p>Level というチャットツールを1年以上かけて作り、2019年に撤退した開発者がいます。彼が次にやったのは、コードを書くことではありませんでした。数ヶ月かけて、SaaS市場の棚卸しだけをしたんです。</p><p><strong>今日の学び:</strong> 個人開発の失敗の大半は、プロダクトの失敗ではなく市場の失敗。だから市場は「共同創業者を選ぶように」選ぶ。</p><h3>取り上げた内容</h3><ul><li>SavvyCal(Derrick Reimer / 米国)— 日程調整ツール。Calendly という先駆者がいるレッドオーシャンに、あとから参入して6年続いている</li><li>公式の比較ページでは競合の Calendly を「本当に先駆的なプロダクトを持つ素晴らしい会社」と称えたうえで「膨大な顧客層・ニーズ・業種にアピールするための汎用的なツール」と評する。「悪い」ではなく「広すぎる」が後発の隙間になる</li><li>経歴は Drip 共同創業(2016年に Leadpages へ売却)→ Level(チームチャット、1年以上かけて2019年に撤退)→ StaticKit(フォーム機能、ささやかな手応えで売却)</li><li>Level の総括は「大振りだった。市場は巨大になりうるが、ブートストラッパーには向かい風が多すぎた」</li><li>次の一手を決める前に、数ヶ月かけて意識的にSaaS市場を棚卸し。基準は「実証済みの需要」「継続課金が成立する」「差別化の切り口が残っている」の3つだけ。新カテゴリを気合いで生み出すのは意図的に回避し、Calendly の存在を「この市場には金を払う人がいる」証明として読んだ</li><li>差別化の切り口は機能ではなく感情。「予約リンクを送るのは後ろめたい。一方的に感じる」→ 受け取った側が自分のカレンダーを重ねて見られる「カレンダー・オーバーレイ」へ。結果、このポジショニングは「現状にそれなりに満足していた人たち」にまで刺さった</li><li>集客は口コミとバイラルループが中心。予約リンクが世に出回るので、リンク自体が小さな広告になる。加えてSEO・比較コンテンツ・ポッドキャストスポンサー・自分のオーディエンス</li><li>数字は MRR 5桁ドル(月$10,000以上、約150万円以上、1ドル=150円換算/正確な額は非公開)、2020年3月に開発着手、Product Hunt でのローンチで1月の月間プロダクト2位、チームは3人、約6年継続。過去に本人が「$20K MRR 超」(約300万円)を公表</li><li>完全な自己資金ではなく TinySeed とエンジェル投資家から出資あり。本人の表現は「穏やかで長持ちするもの。ブートストラップ(TinySeedの出資つき)で、黒字で、小さなチームで、時間軸が長い」</li><li>価格は Basic 月$10/ユーザー(約1,500円)、Premium 月$17/ユーザー(約2,550円)。年払いで2ヶ月分お得、カード不要で試せて30日返金保証</li><li>2026年の新しい賭けは SavvyCal Appointments — API・Webhook・HIPAA対応の「予約インフラ」。テレヘルスやSaaS企業向けに、アンカーテナント戦略で商談型で売る</li><li>さらに MCPサーバーを公開。仮説は「予約のかなりの部分が、人間がカレンダーをクリックするのから、エージェント同士が時間を交渉するのに移る」</li><li>スタックは Elixir / Phoenix / React / Inertia.js。6年間、一度も書き直しなし</li></ul><h3>アクションプラン</h3><ol><li>候補の市場を3つ紙に書き出し、「実証済みの需要」「継続課金」「差別化の余地」で採点する。「競合がいない」を良い点として数えない</li><li>狙う市場の勝者を1つ選び、そのユーザーが我慢している感情を1つ書き出す。「不便」ではなく「気まずい・恥ずかしい・怖い」で探す</li><li>自分が最終的に欲しい状態を一文で書く。ベンチャー型の大振りと穏やかなブートストラップは、初日から違う意思決定を要求する</li></ol><h3>参考リンク</h3><ol><li><a href="https://www.indiehackers.com/post/24ddaphAJ0Zn3m4RKtqc">Analyzing markets for months before finding the right idea and building a 5-figure MRR product(Indie Hackers)</a></li><li><a href="https://savvycal.com/">SavvyCal 公式サイト</a></li><li><a href="https://savvycal.com/pricing">SavvyCal 料金ページ</a></li><li><a href="https://savvycal.com/calendly-vs-savvycal">Calendly vs SavvyCal(SavvyCal公式の比較ページ)</a></li><li><a href="https://savvycal.com/appointments">SavvyCal Appointments</a></li><li><a href="https://savvycal.com/company">SavvyCal Company(チーム・出資)</a></li><li><a href="https://tinyseed.com/about">TinySeed About</a></li></ol><hr><h3>🚢 Shipaton 2026、審査に出しました</h3><p>RevenueCat 主催のアプリ開発コンテスト「<a href="https://www.shipaton.com/">Shipaton 2026</a>」(2026年8月1日〜9月30日/賞金総額70万ドル超)に参加中です。期間中に新しくストア公開したアプリだけが対象という、なかなかシビアなルール。</p><p>出している「<strong>mekuru(めくる)</strong>」は、紙の本を読む時間のための静かなアプリ。コンセプトは「ひとりで読む。でも、ひとりきりではない」。小さな部屋に他の人のアバターが静かに座っていて、誰かがページをめくるとその気配だけが伝わる。ビデオもマイクもチャットもありません。</p><p>進捗としては、<strong>今 Apple の審査に出しています</strong>。正直にお話しすると、一度リジェクトされました。ガイドライン2.5.4、「バックグラウンド再生を宣言しているのに実際には必要がない」という指摘です。使っていない設定が有効になっていたので、明示的にオフにして再提出。今は結果待ちです。応援していただけると嬉しいです!</p><p><strong>そして、Shipaton に参加されている方を探しています。</strong>もしいらっしゃったら、ぜひ番組で取り上げさせてください。どんなアプリを作っているか、なぜそれを作ろうと思ったか、聞かせてほしいです。<a href="https://x.com/ysfmkndon">X(@ysfmkndon)</a>のDMまでお気軽にどうぞ。</p><hr><p>🎙️ ソロプレナーラボ - 学んで実践するラジオ<br>個人開発者・ソロプレナーのための実践的ノウハウをお届け</p><p>💬 感想やリクエストは <a href="https://x.com/ysfmkndon">X(@ysfmkndon)</a>まで<br>⭐ 番組をフォロー・レビューしていただけると嬉しいです!</p><p>#個人開発 #ソロプレナー #市場選定 #ブートストラップ #MRR</p>