あたらしい経済ニュース(幻冬舎のブロックチェーン・仮想通貨ニュース)

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各国は暗号資産をどう規制するのか? 5つのレイヤーで読み解く日米欧の制度(「そうだったのかブロックチェーン Ep.21」内田善彦・酒井勇也・大津賀新也)

各国は暗号資産をどう規制するのか? 5つのレイヤーで読み解く日米欧の制度(「そうだったのかブロックチェーン Ep.21」内田善彦・酒井勇也・大津賀新也)vor 3 Tagen53 Min.

「そうだったのかブロックチェーン」Ep.21

このポッドキャスト番組では、日銀・金融庁で銀行監督の経歴をもち、現在は周南公立大学情報科学部でブロックチェーンについての教鞭を執る内田善彦と、グルメアプリのファウンダーとして、Web2サービスにブロックチェーンを掛け合わせWeb3事業を構築したキャリアを持つ酒井勇也、そしてクリプト専門メディア「あたらしい経済」副編集長の大津賀新也の3人が、ブロックチェーンについて今知っておくべきことを紹介します。

第21回目となる今回は、第19回・第20回の「市場の安定と金融秩序」の議論を踏まえ、各国の暗号資産・金融規制の現在地を横断的に整理しました。

まず、暗号資産をめぐる規制を「資産そのもの」、「発行に関わる行為」、「仲介」、「市場インフラ(テクノロジー)」、「既存金融との接続」という5つのレイヤーに分けて捉える枠組みを提示しました。自動車がその車種・製造基準・販売店・交通ルール・ナンバープレートといった層ごとに規律されるのと同じように、「暗号資産をめぐる規制も、対象や機能ごとに読み解くとわかりやすい」という整理です。

そのうえで、収録時点の説明に基づき、米国(ステーブルコインを対象とするジーニアス法と、証券かコモディティかの線引きを扱う議論中のクラリティ法案)、EU(横断的に整理したMiCA)、日本(資金決済法と金融商品取引法の使い分け)、香港・シンガポール・英国、そして中国のCBDCと預金のトークン化をめぐる議論までを取り上げ、それぞれの狙いの違いを確認しました。

さらに、規制を「誰が負債を負うか」、「誰が損失を吸収するか」、「誰が顧客資産を預かるか」、「どの法律が適用されるか」、「危機時に誰が、どう止めるか」という5つの観点からも整理しました。先の5つのレイヤーと掛け合わせた25項目で比較すると、各国の規制に共通する構造が見えてくるという考え方です。

国ごとに条文は違っても「同じ活動・同じリスクには同じ規制を(same activity, same risk, same regulation)」という国際的な原則があること、そして最も重要なのは暗号資産が「既存金融とどう接続するか」という視点であることに触れました。その接続に伴い、一方の混乱がもう一方に波及するリスクを、どう監視・制御するかについても解説しました。

また、パブリックチェーンを金融インフラとして利用する場合、危機時に当局が介入できるのかという論点を、銀行の自己資本比率規制にも触れながら考察しました。

最後に、規制当局は「平時はグローバルに協調し、危機時には自国の利益を最優先する(=ローカルになる)」という構造的な限界を抱えていることを、FTX破綻時の日本での対応を例に問題提起しました。

次回、第22回目は2026年10月20日に配信予定です。第2部「既存金融×ブロックチェーン」のまとめをお届けします。これまで扱ってきた取引・与信・ステーブルコイン・DeFi・金融規制を振り返る予定です。

【出演者】

・内田善彦