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20260911英伸法話 特別編『華厳経・入法界品』善知識46 堅固解脱長者(けんごげだつちょうじゃ)
<p>『華厳経』入法界品、善財童子が訪ねる善知識の物語。今回は第46番目の善知識、<strong>堅固解脱長者</strong>についてお話しします。</p><p>前回の賢勝優婆夷から紹介され、善財童子が訪ねた堅固解脱長者は、金銀の細工を生業とする裕福な在家の人物です。現代でいえば、宝飾や金属加工を営む会社の経営者のような存在でしょう。善知識には僧侶だけでなく、このような社会の中で仕事をする在家の人々も登場します。</p><p>善財童子が訪れると、長者は立派な座に腰掛け、静かに瞑想していました。彼が得ているのは、テキストでは「無礙憶念荘厳」、別の訳では「無著念清浄荘厳」と表現される境地です。</p><p>特に「無著念清浄荘厳」という言葉からは、<strong>何ものにも執着しない清らかな心によって荘厳する</strong>という意味が見えてきます。「荘厳」とは単なる華美な飾りではなく、仏の世界を尊く美しく整えること。金銀細工を仕事とする長者に「荘厳」という言葉が与えられているのも興味深いところです。</p><p>堅固解脱長者は、この悟りを得て以来、あらゆる仏のもとで正しい教えを求め続け、一度も休むことがないと語ります。</p><p>そこには、自分の利益や欲望のためではなく、<strong>ただ清らかな心で仏と向き合い、正しい法を求め、仏を尊び荘厳し続ける姿</strong>が示されているのかもしれません。</p><p>記述は非常に短いのですが、社会の中で美しいものを作る仕事と、執着を離れた清らかな心とが重なる、印象深い善知識です。</p><p>そして堅固解脱長者は、次の善知識である<strong>妙月長者</strong>を善財童子に紹介します。</p>