
← ビジネス達人の教え13 Apr · 10 min
リーダーに求められるコミュニケーションの極意
チームが動かない。優秀なメンバーが去っていく。採用に1年・40人以上の面接を費やしても、また同じ悩みが繰り返される——。この問題の根本には、リーダーのコミュニケーション力が深く関わっています。では、どうすれば変えられるのでしょうか?
なぜ「優秀なプレーヤー」がリーダーとして行き詰まるのか?
スポーツの世界では、現役時代に目立った成績を残さなかった選手が、名監督・名コーチとして輝くことは珍しくありません。ビジネスの現場でも、同じことが起きています。個人として卓越した成果を上げてきた方が、チームをまとめるリーダーとしては必ずしも力を発揮できるわけではないのです。
変化の激しい現代の日本企業・外資系企業において、リーダーの人格やコミュニケーションスタイルが原因で、チームメンバーが離職したり、心身の不調から休職するケースは増加しています。組織心理学の観点からも、上司との関係性はエンゲージメントと定着率に直結する最大の要因とされています。
【セクションまとめ】リーダーの資質は「個人の能力」より「チームとの関わり方」で問われる時代になっています。
採用コストの現実——なぜ今、エンゲージメントが最重要課題なのか?
ある日本企業では、1名の採用を決定するために40名以上を面接し、約1年の期間と数百時間の人件費を投じたといいます。複数の面接担当者がシステムへのレポート入力を行い、社内レビューミーティングを繰り返す。さらに採用後にはオンボーディングトレーニングや社内システムの整備も必要です。
これほどのコストをかけて採用した人財が、リーダーのコミュニケーションひとつで離れてしまうとしたら——。メンバーのエンゲージメント向上は、今やコスト削減と直結する経営課題です。
【セクションまとめ】採用・定着コストの高騰が、リーダーのコミュニケーション力を「経営戦略」として位置づける理由です。
リーダーのコミュニケーションを高める方法①——共感:メンバーの立場に立つとはどういうことか?
営業研修のグローバルリーダーであるデール・カーネギーの原則に基づき、コミュニケーション向上の第一歩は「共感」から始まります。
リーダーは、かつて自分もチームメンバーと同じ年齢・同じキャリアステージにいたことを、ふと忘れてしまいがちです。しかし、誰のキャリアも傷ひとつなく完璧だったわけではありません。失敗を重ねながら、自分自身を育ててきたはずです。